10/07/2012

Femsa v/s Ducati CDI system

 はてさて、Ignition系にも手を入れなければならなくなった我がrallyですが、Ducati CDIに換装することにしました。
 つまり、Ignitionに関しては後期型rally 200に準じた仕様にしよう、という訳ですが、これは、本来はStator PlateとFlywheelを含めて同時交換しないと成り立ちません。何故なら、FemsaとDucati TypeではIgnitionのPick Upから根本的にSystemが異なるので互換性がない為です。
 ところが、Ducati Type CDIにちょっと手を加えるだけで、Femsa TypeのStator & FlywheelのCombinationのままでも問題なく安定的に動作させることが出来るんです。
 本来、わたしとしては初期型rallyの特徴である、このFemsatronic仕様は崩したくはないのですが、今回のトラブルを期に思い切って変更する方針を取ることにしました。
 その理由としては、
  1. Femsatronic CDI UnitのOriginalの新品は入手不可能(Repro品は動作は同じでも見た目が大きく異なる)
  2. Ducati Type CDI Unitの方が機能的に優秀で、安価で入手が容易
  3. Ducati Type CDIなら、後期rally、P200E TypeのStatorとFlywheel、Crankが使用可能になる
です。

 実は、今後の密かなUp-Grading Planとして、「60 mm Long Stroke化」したい、という考えがありました。というのも、Pinasco 215 Cylinderは、そもそも60 mm Long Stroke Crankとのマッチングを前提にした設計なのです。

An early US type Femsatronic ignition stator plate of my rally 200
 ところが、初期型rallyではこれが不可能ではありませんが、困難なのです。

 それは、Crankshaftの形状に起因する問題で、初期型rally 200のFlywheel SideのCrankshaftにはFemsa TypeのPick Up Coil用Trigger Cam取付け用のスペースがあります。このTypeのCranksfaftは、初期型rally 200だけの独特のもので、後継的に受け継がれることありませんでした。なので、以降の200cc vespa ModelのCrankshaftにはこのFemsaのTrigger Camを取付けることが出来ません。つまり、後期型rally 200、P200E用にFemsa用Stator & Flywheelの取付けは不可能、ということになります。

 逆に、初期型rally 200の場合は、Crankshaftはそのままでも後期型rally 200、P200E用Ducati TypeのStator & Flywheelへの交換が可能です。これについては後に述べますが、Femsa TypeのCamのある/無しについては無視出来るからです。

 しかし、現在製造されている社外品のLong Stroke Crankは、後期型rally 200以降の200cc Model用の物しか生産されていませんので、事実上、Femsa Typeの初期型rally 200にはTuning用Crankshaftの選択肢がないのです。
 また、Light Weight Flywheelを取付けたい場合も同様に選択肢がありません。
 つまり、初期型rally 200は、今となってはかなりレアな仕様で現存数が限られている為、マーケット的にUp Grade Partsのサプライも限られる、という訳です。実際、Femsa TypeのCDI Unitさえも長い間廃版状態が続き、代替品が無かったのです(現在はRiproduction品が供給されている)。

 この現状は、「初期型rally 200の60 mm Long Stroke化」は、Femsatronic Ignitionを捨てて、Ducati Ignitionに変更しない限り成立不可能、ということです。(注:)Femsa用Crankを改造すれば可能ではありますが、これには高い加工技術を要するので除外しています。

 あともう一つ、Femsa TypeのIgnition TimingはFixed(固定)で、Ignition Timingは調整不可能です。これも、Pick Up Systemに起因しています。Femsa TypeのPick Upは、円周の小さなCrankshaft軸の回転を基にしています。恐らく、これを調整式にした場合、設計上、非常にシビアな調整が必要になる為と思われます。一方、Ducati Typeでは、この考え方を内外ひっくり返して、Flywheelの内周にTriggerを配置して、Pick UpはStator上で外側向けに配置されており、Stator Plateを回転させることで安易に調整可能に改められています。
 ということは、Femsa TypeのCrankshaftのままでも、IgnitionのPick Upに関しては支障がないので、初期型rally 200にこのDucati TypeのStator & Flywheelは取付け可能、ということです。

 ちょっと説明がややこしくなってしまいましたが、要は、後期rally 200以降、200cc vespaにおいてはDucati TypeのCDI Systemが主流になった為に、様々な点においてDucati Typeの方が圧倒的に有利、ということなんです。

 因みに、同じDucati Ignition Systemである後期型rally 200(6v)とP200E(12v)用Statorは基本的に同じ物で、同じStatorを使用して、6v/12v何れのElectrical Systemにも変更可能なものです。
 このStatorの基本設計は、そもそもET3に端を発し、出力の大小を除いて現在までほぼ変更されていない物で、根本的な相違点はCoilの結線と出力を制御するRectifierの仕様の違いだけです。つまり、ET3もStatorの交換なしにそのままAC 12v化が可能です。

 わたしは、わたしのrallyの12v化は必要ないと考えています。というのも、US仕様の初期型rally 200のElectrical Systemは、Series中最も安定したDC Systemで、実際、Lightningに関して不満がなかったからです。同じBattery付きのEuro仕様とは安定度が違うんです。またAC 6v仕様とはかなりレベルが違います。
 しかし、Old Styleの最終発展型である初期型rally 200のFemsa Type StatorのままでもAC 12v化は実は可能です。これらについては、また別の機会に詳しく取り上げたいと思っています。

 ということで、取り敢えず、Ducati TypeのCDI Unitをオーダーすることにします。
 ただし、後期Type rally 200化は段階的に進める方向です。
 次回のお題は、「DucaFemsatronic化」です(笑)。

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