9/21/2012

firing again with Pinasco 215 Cylinder

 よっしゃ、長期間眠り続けていたEngineに再び火を入れます。

 この前に記事でもUpしてますが、Pinasco 215cc Cylinder Kitを組み付け済みなので、CarburetteorのJet Settingを同時にしながら、始動様子見Testです。
 ちなみに、rally 200はCDI Ignitionなので、Ignition Timingは"Fixed"です。

 Gasolineは、取り敢えず2 Stroke Oilを少々混ぜた(慣らし用にOil濃いめ調整)1 Litter程をFuel Tankに投入。Fuel Tapを"Reserve"にして、GasolineがFloat Chamberに流れてくるのを確かめます。Feed PipeのPackingから若干滲み出しがありましたが、Boltを増し締めしたら即止りました。他に漏れ等はなし。順調。
 2 Stroke Oilも、取り敢えず数百ccをOil Tankに投入。中々OilがTubeの中をCarburettorまで流れてきてくれないので、TubeがFrameの中で噛んでるのかな? と思いましたが、Carburettor側のTubeから口で吸い出ししたら、チュルチュルと無抵抗に流れて来てくれました。
 次に、OilがOil MixerからCarburettorまで送られてくるかを確認。Spark Plugを外して、空Kickで強制送り出しするも、Tube内のAir溜まりを見てると、中々送られていかないです(たぶん、100回以上Kickしないとダメなんじゃないかな)。うーん、ま、いいっか(前もそうだったし)。Oil Mixerのシンプルな構造上、Gearに噛み合ってさえいれば動作はまず間違いないので、今のところ不問とします。
 これで準備完了。

 あ、Batteryも放電させてしまって(当時は新品を下ろしたのに)、現在再生充電中ですが(完璧に放電してしまってるので、普通なら復活は無理かと……でも、試してます)、rally 200の場合、始動にはBatteryは関係ないので、なしでも走行は可能。夜間は無灯火になるのでムリなだけでー(わたしのrallyはFlasher Lamp無しです)。

 Carburettorは、先ず、用意したJetから、Safetyに濃いめSettingからいきますです。
 Pinascoさん推奨に従って、

My First Choice For Jetting:
  • Air Collector Jet: 190/100
  • Mixer: BE3
  • Main jet: 125/100
  • Idle Jet: 50/120 (2.40)
 このSetがN.G.っぽければ、Main Jetの番手を1段低い番手に、Idle Jetの番手を比率の高い番手に、という具合に。

 Spark Plugは、BERU Silverstone S7(NGK 7番相当)。

 Throttle Adjuster Screwは、Full-Closedの位置に、Pilot Adjuster Screwは、基準の1-1/2 Turns Out。この状態を基準に微調整します。

 そして、数回Clankingすると……バキューン、パンパンパンパン……。おお、久しぶりのvespa音。そして、懐かしい排気の臭い。
 案外、あっさり始動してしまいましたー。

 Throttleをブリッピングして、Throttle StopをAdjust。かなりOpen気味でないとEngineストールしてしまう。
 しかし、それ以前にOil Tubeの中のAir溜まりがぜんぜん移動してくれないので、ビビッて一度Engine停止。「うーん、Oil流れてくれてない? それはまずないよなー」とか、原因を探りつつも、再度Kick Startし、Throttleを数回ブリッピングしたら、Airはあっさり消えちゃいました。ThrottleにもOil出てきてるし、Exhaustからも白煙出てるので、Oilに関してはO.K.です。

 ところが、やはりFast Idleが決まらない……Throttle Slide Adjusterをいっぱい締め込んでおかないと、Engineストール。Pilot Adjusterを調整しても濃度状態は然程変化せず、Main Jetからの混合気に頼らないとRev.を維持できない - つまり、Idle Jetの混合気が極端に薄い。一応、2.80も試してみるも、やはり更に薄い。3.00 - 薄過ぎて無理。一旦、rally Originalの2.00にしてみる - 濃いー、カブルー。どういうこと? 2.00から2.40の間てこと? そこまで微妙か? うーん、なんか根本的に何かがおかしい気がする。

 仕方なく、取り敢えず2.40に戻して、Engineの温度が一定に上昇するまで、Throttleを手動で調整してEngine Rev.を維持。Main Jet系は良好みたいです。そして、頃合いを見て、ちょっと走行してみます。おー!よい噴け上がり。加速敏捷!Normalとぜんぜん違う加速感。After Fireもないし、Main Jetは125で良いみたいです。

 でも、やはりFast Idleは取れず。Pilot AdjusterとThrottle Slide Adjusterをいじくって、すったもんだしている間にSpark Plugがかぶり、Engineストールの繰り返し。そして、Spark Plugをチェックしてみると、Oilで濡れ濡れ。Spark Plugの熱価もイマイチみたい。やっぱし9番は必須なのかも? と思い当たる。
 その後もSpark PlugをBERU S7をNGK B6ESに、いろいろ試してみるも、いずれの場合もSpark Plugがかぶってしまって始動性が悪くなるばかりなので、ここは一旦切り上げて、9番Spark Plugを買い出しに。

 その買い出し途中、現状を冷静に整理しながら、いろいろ思案してたのですが、よく考えると、rally 200オリジナルのIdle Jet上にはAir Collector(Air Calibrator Hole) 穴は空いてません。ならば、Idle JetのAir吸入口はどこにあるのか? というと、Carburettor Body上にあるんです。
 画像のIntake横、一番小さい左のBrassに小穴が空いたのが、それ(Air Calibrator for Idle Jet)で、Bodyに固定されていて取り外しはできません(つまり、ただの「空気穴」です)。そして、この穴はCarburettor内部でIdle JetとPilot Adjusterに導通しています。
 これと少し間隔をおいて、右側にあるのがIdle Jetで、そのすぐ右隣りの大きいのがMain Jetです(何れもJet上に穴が空いていて、そこからAirを吸い込みます)。

 この画像のJetように、用意したIdle Jet全てには同様にTopにAir Blead穴が空いていました。現在、入手可能なIdle Jetには、全てにこのAir Blead穴が空けられているようです(rally 200純正用3種を除いて)。
 ということは……ひょっとするとこの今の状態は、Idle JetのAir Blead面積がほぼ2倍になって、Gasolineに対する空気比が異常に高くなっている状態なのではないか? という疑問が。
 そう考えると、Idle Jetの混合気が薄過ぎてFast Idolが取れないことも論理的にきっちり説明がつく。でも、そういうことなら、わざわざJet上にAir Blead穴空けとく必要ないじゃないの? とも。番手の数値もおかしくなるし。それに、そもそも、なんで穴アリ/穴なしの2種が混在してるねん? とも。
 ここで、「ちょっと待てよ、ひょっとして……」と、パシリ道中で思い当るも、それは帰宅後に確かめることにして、一先ず、Spark Plugゲットパシリ完遂を優先。Pinascoさん推奨は、NGK8番:Winter用、9番:Summer用 - なので、お店に在庫のBR8ESとB9ESを購入して戻りました。

 そして帰宅後、思いついた懸念を確かめるべく、早速ネットで画像を検索。ネライは、現行品のDell'orto SI 24/24Eの画像、です。
 すると、「やっぱし……」思った通りでした。
 違うんですよ! rallyのと。
 rallyのSI 24/24EのBodyには在るIdle Jet用のAir Blead穴は、現行品no
SI 24/24Eでは塞がれてるんです! だから、Idle Jet側にAir穴が空けられているんですよ、やっぱり。
 いつからそうなったのか、この箇所をハッキリ視認できる少ない画像から調べてみると、P200用のSI 24/24Eではもう既にそうなってるみたい。なんじゃ、おい、rallyだけかよー。
 そうなると、現行のAir Blead穴空きIdle JetをrallyのSI 24/24Eにそのまま適用すると、これはもう番手もへったくれもなく、想像したとおり、自動的に激薄Idle Jetになってしまう、ってことです。50/120 (2.40)を例にすると、Carburettor Body側のAir Calibratorの100を足して、50/220。つまり実際は、空気比がIdle Jet設定のほぼ倍増の4.40になってたってことです。そりゃ薄す過ぎてFast Idle取れん筈です。
 それを実際に確かめて検証するために、Carburettor Body側のAir穴を仮にガムテープで塞いでみました。
 はい、「当たり!」でした。
 Idle JetのGasoline:Air混合比がなんとかFast Idle取れる範囲にシフトしました。試しにIdle中にこのガムテープを剥がすと、途端にEngineストールします(空気を吸い込んで急激に混合気濃度が下がる為)。確信的原因判明です。

 しかし、このガムテープ塞ぎは仮の不完全な処置で、Throttleからの噴き返しのGasolineに濡れてしまうとペロンと剥がれてしまいます。実用に耐える措置としては不完全に過ぎます。
 そこで、トリッキーな技を繰り出しました。
 先をL字曲げた針金を挿入して、そのL字の先をハンダづけして穴を塞ぎました。これなら穴詰まりはしませんし、針金を取り出せば、元の状態にも戻すことができます。そして、この状態なら、ここから空気が吸い込まれることもありません。(現行品はRivetで塞がれている)

 はぁー、ちょっと勘弁してよー、わたしはわたしのrallyのSI 24/24Eしか知らんがなー。まったく同じCarburettorの品番で、穴あり/穴なしが在るんかよー、判るように品番変えとけよー。やれやれ。
 しかし、早めに気づいてよかったー。永久にIdle取れずにKickし過ぎで右足がおかしくなるとこだったわ。それに、これならわざわざAir FilterのBase Plate加工しなくてよかったのにー。
 てことはですね、rally 200のSI 24/24EでEngine Tuningする場合、このポイントはかなり重要ってことです。P200以降のJettingの実例を参考にしてたら、rallyではIdle Jetだけちぐはぐなことになり、いつまで経ってもFast IdleをSettingできません。

 一方、Spark Plugは、やはりPinascoさん推奨のとおり、NGKで表すところの9番が始動性も燃焼状態も良いっぽいです。

 それでも、今のところ、Fast Idleはなかなか安定させることができませんでした。
 Pilot Adjust Screw@1 1/2 Turns Outを基準として突き詰めてゆくと、3.00では薄過ぎ、2.80でもまだ薄い。2.40で良い感じに近くなるも、しかし一転、今度は若干濃い。てことは、現在手持ちStockが無い、2.40から2.80の間くらいがどうやらBestっぽい。ということは、残るIdle Jetの選択肢は、45/120 (2.67)と52/140 (2.69)の2種のみ。しかも、0.02の違いかよ……ぷはぁー、なんとも微妙ー。
 Pilot Adjust Screwの調整は、Femsatronic Unitが邪魔でScrew Driverが激回し辛い。もっと楽にAdjustできる方法を編み出したい。

 追加Idle Jetをオーダーすることにして、それらが届くまではFast Idleが最も安定する2.40でなんとかFine Settingを続行してみますー。


P.S. Idle JetのAir Calibrator無しDell'orto SI 24/24Eが採用され始めたのは、文中の「P Seriesから」ではなくて、「PX Seriesから」のようです。
 つまり、


  • SI 24/24E (Early Type) - rally 200、P200 - With Old Style Idle Jet
  • SI 24/24E (Late Type) - From PX200 - With New Style Idle Jet

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