9/02/2012

painting - top coat

 Top Coating - 本塗りです。

 当初から決めていたのは、当時と同じNitrocellulose Lacquerの塗料を使用する、ということでした。耐久性で言えば、現在のPolyurethaneに軍配が上がるのでしょうが、テカテカし過ぎてVintageな味がありません。やはり、Nitrocellulose Lacquer独特の、あのテロッとした艶と光沢に拘りたい。四輪車においても、「ニトロじゃないとダメ」と同様の拘りを持つVintage Carマニアno方は大変多いです。
 また、Nitrocellulose Lacquerは一液性なので、2液性のPolyurethaneよりも扱いが優しく、施行が簡易です。
 同じLacquer扱いで、ホームセンターやカー・ショップで安易に手に入るAcrylic Paint(アクリル)塗料はまた成分が違い、風合いも異なります。
 そして、このNitrocellulose Lacquer、現在、日本では入手が非常に困難です。

 もう一つ、Colorについてですが、当初はvespaのOriginal Colorにしたいと思っていました。ところが、そのColor Sampleというのが手に入らなかったのですよね。いろいろ探してみたんですが、ない。当時は諦めざるをえませんでした。

 そして、いろいろ考慮の上、迷ったあげく、大好きなDark Greenでいくことにしました。

 選んだのは、英国BMCのColor Chartから"British Racing Green"。
 これには合理的な理由があります。英国の車文化というのは深い。D.I.Y.でもって自分のクルマをレストアする、なんてことは英国人にとってはそんなもん別に珍しいことではないんですよね。なので、Partsはおろか、塗料に関しても英国では入手が大変容易です。
 また、BMCの車種は豊富で、1960-70年代の英国においては、最もポピュラーな大衆車でした。なので、BMCのColor Chart Numberさえ指定すれば、素人でも、いつでも調合されたNitrocellulose Lacquer塗料が入手可能というわけです。そしてまた、日本からも発注が容易なんです。

 今後の補修などを容易にすることも考え合わせて、そういう合理的な選択にしたわけです。
 また、このBMCのBritish Racing Greenという色が、後で判ったことなのですが、偶然にもvespaのColor Chartの#310 Dark Greenと非常に似た色なのです。英国自動車産業黄金期のAustin Healeyや、MGなどのSports Carに使用された色で、英車マニアにとっては憧れのGreenでもあります。
 ということで、わたしは英国にNitrocellulose Lacquerを取り寄せて入手し、使用しました。

 Bodyは自宅ガレージの屋根から空中に吊るして、360°吹き付け可能な状態にして塗り残しなくスプレー。

 あ、Front Mud Guardは、それ程程度が悪い訳ではなかったのですが、Piaggio純正の新品が安価で入手できたので、手間を省いて新品を使用しました。









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